シンガポールイベントカレンダー
Yayoi Kusama!!
草間彌生展inシンガポール!!
一言で言って凄い!
こんなに沢山の草間彌生作品をシンガポールで見られるなんて!シンガポールの展覧会としては、かなり本気なものでした。 1950年代から最近の作品までちゃんと網羅し、草間作品の変遷と、変遷の中にある普遍をきちんと捉えた構成。それでいて、シンガポール人うけするトリッキーな演出も加味している。 シンガポールで今まで行った展覧会の中では文句なくベストでした。天晴れ!
日本で行ったら相当混んでしまうので、そこまで混んでいないシンガポールで、ゆったりと見られるのはかなりいい。草間ファンは、このタイミングでシンガポールにいることに感謝し、
今すぐ行った方がいいでしょう。
とはいえ、土日はチケット売り場が行列なので、前売り券を買った方がいいかも。 いつの間にやら、ポップアートのアイコンとして、アートへの関心が薄い層からも愛される、幅広いファンを持つ、御大やよいちゃん(あえてこう呼ばせて頂く)。それもそのはず、彼女の生み出す作品群は、パワフルで色彩に溢れ、そこに込められた深遠なる意味を読み解けなくても、眺めているだけで、アートというもののおすそ分けをいただいたような、ハッピーな気持ちにさせてくれるのです。
敷居高く一般人を拒む様なアートが多い中、彼女の作品のベクトルは全く正反対のアプローチ。溢れんばかりのアートシャワーで、難しく考える間もなく、誰も彼もの中にある芸術的感性を無意識にオープンにしてしまう。 眉をひそめ頭を捻らないと楽しめないようなケチくさいアートと違い、無限に湧き出る養老の滝の如く、アートという美酒を頭からじゃぶじゃぶ振りかけてくれる、愛に満ちたアートの女神なのです。
特に最後の部屋の壁を埋め尽くす巨大なパネルの数々。 これが今年の作品、つまりやよいちゃん御年88歳の作品とあっては、人間の可能性を遥かに凌駕した所業に、ただ恐れおののくしかありません。
神か悪魔と契約し、肉体の限界を無効化するパスポートでも手にしたか、宇宙空間と一体化して、肉体という枷が無くなったか。 齢80を超え、ますますスケールが増し、そして乙女化するやよいちゃん、恐るべし!
そんなやよいちゃんの魅力が詰まったシンガポールナショナルミュージアムの展覧会。
知らない人でも、行って損なしです!日本にこんなすごい人が戦後からいた事を知るでしょう。